メールマガジン

2009年9月

皆様

いつもありがとうございます。手染メ屋 店主です。

すみません、今回は“マクラ”がちょっと長いです。

みなさん、「ごんぎつね」ってお話覚えてますか?

いたずらばかりしていたきつねのごんが、お母さんを亡くした若い百姓の
息子をかわいそうに思って、これまでその親子にしていた
いたずらを反省して山の幸を内緒でその百姓の家に届け続けるという
徳をはじめます。
ですが、ある日その百姓の息子が、またごんがいたずらをしにきたと
勘違いしてごんを鉄砲で撃ってしまいます。

撃たれて倒れたごんの手からは山の幸が。

そこで息子は
「うちに届け物をしてくれていたのはおまえだったのか・・」
と初めてそこでごんの徳に気づくが、時すでに遅し・・・。

という悲しいお話。

これ、僕らの世代も教科書で習ってましたよね。

こないだ長男が「テレビで見たけど、ごんぎつねの最後フレーズって
原作と教科書で内容が違うんだって!」と夕食の話題に持って来ました。

長くなりますが正確を期するために原文を
抽出しますね。

教科書では・・・
——————
兵十(百姓の息子の名前)はかけよってきました。うちの中を見ると、土間にくりが固めて置いてあるのが、目につきました。
「おや。」
と、兵十はびっくりして、ごんに目を落としました。
「ごん、おまい(おまえ)だったのか、いつも、くりをくれたのは。」
ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。
兵十は、ひなわじゅうをばたりと取り落としました。青いけむりが、まだつつ口から細く出ていました。
(おわり)
——————

なんですが、原作では、最後の2行目だけが違います

——————
「ごん、おまい(おまえ)だったのか、いつも、くりをくれたのは。」
ごんは、うれしそうにうなずきました。
兵十は、ひなわじゅうをばたりと取り落としました。青いけむりが、まだつつ口から細く出ていました。
——————

だったんですって。

何故教科書にするときに内容を変えたかというと、
長男の話では

「“うれしそうに”ってしちゃうと、この本を読んでる人が
ごんの顔を想像しちゃって話の広がりが制限されるから
“ぐったりとめをつぶったまま”にしたらしいよ。
子供たちに自由にごんの気持ちを想像して欲しいからなんだってさ」

だそう。

そういうお前も子供だろう! と思いましたが、なるほど。

でもね、ボクがびっくりしたのは、改めてこの話の最後を読んだところで
気づいたんですけど

「ごん、死んでないじゃん!」

です。

だって、兵十が投げかけた問いにごんは答えてるわけでしょ。
もちろん瀕死の状態だろうけど、ちゃんと生きてる。
それで話しが終わってる。

ボク、この最後のシーンはうろ覚えながら記憶に残ってたんですけど
最後の「おまえだったのか・・・」のセリフも、うなずいたりしたのも
てっきり兵十だと思ってたんですよ。だって、ごんはバタリと倒れた時点で
即死だと思ってたから。
まぁ、「おまえ読解力が無いよ」と言われればそれまでですが・・。

なんだぁ、即死じゃなかったんだ!

ってことは、もしかしたら兵十は火縄銃を落としてから
即座にごんを抱きかかえて懸命の介抱をしたかも
しれないじゃないですか!!

そして、兵十の努力の甲斐あって、
ごんは九死に一生を得て、
兵十の飼いギツネとなって
仲良く暮らしたかもしれないじゃないですか!!!

そしてごんと兵十の間は忠犬ハチ公のような展開に
発展していったかも・・・なんて。

その日の我が家の晩御飯は、
「ごんぎつね 外伝」の話題で持ちきりでした【^^】。

さてさて、皆様の解釈はいかがでしょうか・・・?

さて、本日は今月のイベントのお知らせです。

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◎―今月はポラリティーセラピー講座!―◎

★手染メ屋の手習い講座Ⅸ
『フナコシシホさんのポラリティーセラピー講座』
●日時: 2009年9月19日(土) 13時~16時半
●場所:手染メ屋
●費用:4,500円(教材など全て含む)
●人数:あと4名!

詳しくはこちら↓
https://www.tezomeya.com/ja/workshop/etc/tenarai-bibari.html

店主や番頭が習いたくて始めた実験的ワークショップ「手染メ屋の手習い講座」、
さてさて今年4回目です。

既にサイト上でも告知していますが、今月はヒーリング系の講座。
話題のポラリティーセラピーの先生にお越し頂きます!

限られたこのメールで詳しいことを述べることが出来ないのですが、
ポラリティーセラピーは単なるカラダのリラクシングだけではなくて
コミュニケーションや食事方法など生活の多岐にわたる総合的な
ヒーリングワークだそうでして、そのアタリの実践をわかりやすく
説明してくださります!
実際にボディセッションもしてくださるとのこと、とっても楽しみです!
ご興味のある方はお早めに!!
https://www.tezomeya.com/ja/workshop/etc/tenarai-bibari.html

※この手習い講座、いろいろな先生をお招きして
原則偶数月に開催いたします。次回も現在企画
進行中!しばしお待ちを。

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◎―今月は深緋色染めです!―◎

★伝統色のワークショップ2009 第四回
~茜と紫根の深緋(ふかきひ)色染め~

●日時: 2009年9月23日(水) 13時~17時
●場所: 手染メ屋
●費用: 3,150円(染め材料は別)
●人数: 7名(定員になり次第締め切り)

詳しくはこちら↓
https://www.tezomeya.com/ja/workshop/etc/dentou04.html

9月は伝統色のワークショップ。
今回は深緋(ふかきひ)色を染めます。

この深緋色は、奈良時代からもてはやされている
とっても高貴な色目です。
使う染料は紫根と茜。その染料と同じく
紫と赤がまぢった深い濃い赤紫。
かなり重厚な落ち着いた色目です、ハイ。

今回もおなじみ平安時代に編纂の「延喜式」に記されている
深緋色のレシピを参考にして皆さんと絹素材を染めてみたいと思います。

茜で染めた後に紫根で染めますのでちょっと忙しい染め体験になりますが
その分内容の濃いワークショップになりそうです。

詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.tezomeya.com/ja/workshop/etc/dentou04.html

※今年は、この「伝統色のワークショップ」と「手染メ屋の公開実験教室」
を隔月で開催致します。次回は11月3日に「公開実験教室」で
媒染剤の違いによる発色の実験を取り上げる予定です。
また詳細は本メルマガにてお知らせいたします。

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◎~臨時休業のお知らせ~◎

サイトでもお伝えしておりますとおり
9月12日(土)は臨時休業いたします。
何卒ご了承のほど宜しくお願い致します。

以上、イベント2件のお知らせと臨時休業のご連絡でした。

いつもながら、長々と申し訳ありませんでした。

取り急ぎ、それでは失礼致します。
今後とも宜しくお願い致します。

追伸
時々手染メ屋お知らせメールをお送りさせていただいて
おりますが、ご迷惑でしたらこのままご返送くださいませ。
以降、当方からのメール送信はご遠慮させていただきます。

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青木 正明
# 手染メ屋 #
https://www.tezomeya.com/

〒604-0983
京都市中京区麩屋町通夷川上る笹屋町456-2F

tel&fax 075-211-1498

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