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tezomeya日記

ロベール・ドアノー展

に行ってきた。こないだの日曜日。

なかなか時間が取れなくて、結局最終日。
朝イチだったんだけど、予想通り結構混んでた。

パリのスナップ。

カフェでお茶してる艶っぽさぷんぷんのマルグリットデュラスとか
オットコマエにコレクションのチェックしてる若かりしイヴサンローランとか
例のボーダー着て本読んでるピカソとか
ものすごい深刻な顔してカフェで書き物してるボーヴォワールとか

そんな有名人も時々散らばりながら、
街のスナップがずらっと。

市場で働く垢まみれのおやじさん
オフィスビルの前で目隠しして鬼ごっこしてる女の子
セーヌ河かな?に飛び込んで泳ぐパリジャン
鴨川みたいに河岸に等間隔に座ってくつろぐカップルたち

そんな、パリの情景がならんでた。

ボクは、エリオットアーウィットの写真が大好きだ。

ドアーノはちゃんと見たことなかった。
あの有名な街角のキスのインパクトが強くて、おしゃれすぎるスナップな
雰囲気がしてて、食わず嫌いしてた。いや、嫌いって言うほど強い感情も
持ってなかったけど。

アーウィットと同じようにドアノーも被写体の演出は
まったくしないらしい。
アーウィットって本当にしてないのかな、って
いっつも写真見るたびに思うけど・・。

二人とも、写真を待つ。待って待って、待ち続けて、
素晴らしいタイミングで少しだけ風景をかじる。

ま、スナップだから、そういうもんだよね。

でも、おんなじように巷の風景をかじるだけなのに、
当たり前のことだけど、二人の写真は全然違う。

アーウィットの写真はとっても饒舌だ。
笑いあり、涙あり、悲喜こもごもなお茶の間劇場的写真。

大好きです。はい。

でも、ドアノーの写真って、1枚だけじゃわかりづらそう。
何枚もあって、それがドアノーが写真に入れ込んだ
(というか切り取った)空気感をだすんだな、と。

って、エラソに言ってるけど、多分ボクが写真よくわかんなくて
不感症だからなんだろうけど。

街を切り取って、それをぺたぺたっとジグソーみたいに貼り付けて、
50年代のパリの空気をJR伊勢丹の7階にもって来てくれた、
そんな感じ。そうしてくれるとボクでもわかるわけですね。
いい空間でした。ハイ【^^】。

なんて、そんなそんなこと思いながらニヤニヤして
うろうろしてたら、突然やられた。

アルベルト・ジャコメッティっていう人の写真。
シワの多いおじいさん。カフェに座ってなんともいえない
にやっとした表情で、こっちを見てる。

これはやられた。

後で調べたらこのおじいさん、とっても細い細い作品を作る
有名な彫刻家さんらしい。全然知らなかったけど。

そんなことはもちろん写真の中には載ってない。
どうでもいいのだ、そんなことは。

この笑顔にはやられた。

どっかでみたことあるような、サイッコーに落ち着かせてくれる、うん。
ふぬけになりそうな、うん。

そういう顔だった。

やるなぁ。

とおもった。

1枚でも十分じゃん。

と思ったよ。

で、ね、パリに行きたくなりました。
いきたいなぁ、パリ。

だれか、つれてってくれないかなぁ。

パリ。

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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