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tezomeya日記

訃報

寒中見舞いが届いた。

どれどれと階段を上がりなら言葉を追ってて
「えっ!」
と大声で叫んでしまった。

1月9日に山崎青樹さんが永眠されたと
記されていた。

ご子息の山崎和樹さんからのおはがき。
和樹さんの柿生の工房に4年ほど前に
一度お邪魔して以来、ここしばらくずっと
ご無沙汰をしている。

和樹さんももちろんボクとは格の違う方でいつも
お忙しくされていて、こうやっておはがきを
下さるだけでもとてもうれしい。
ありがたい。

が、
このはがきには絶句した。

山崎青樹さんには一度もお会いしたことがない。
お話を伺って、何かをご教授いただいた訳でもない。
当然だが、ボクが一方的に存じ上げているだけだ。

でも、僕に限らずこの仕事をしている人間なら、
ご本人にお会いしたことは無くても、山崎青樹さん
の著書の2冊や3冊には出会ってるはずだ。

そして、その考え方に触れ、染め手法を参考に
したりして、何らかの形で影響を受けているはずだ。

天然染料に関わることしている人間なら、大なり小なり
山崎青樹さんのフレイバーに感化されているはずだ。

今の「草木染め」文化をお父様の斌さんと作り上げた大家。

その山崎青樹さんが亡くなった。

何年か前に出演されていた「人間ドキュメント」
ではとてもお元気だった。
ご子息の和樹さんや樹彦さんとご一緒に紫根を揉み
くだして、高松塚古墳の女子群像がまとっている紫の
復元染めを精力的にされていた。

「世界中の染色が草木染めになるように・・・」
と願って活動されていたのに。

残念だ。
残念でならない。

お話をじかに伺えなかった、というのもそうだが、
物事の中心におられる、バイタリティやエネルギーの
カタマリのような方がお隠れになる、ということが、だ。

門下の者でもなく、お付き合いがあったわけでもない
ボクがこんなことを言うのも甚だ失礼なのだが。

なにか、空虚な穴が開いてしまった感覚が
数日たってもどうしても消えないので、
ブログに書いてしまった。

もし、御気を悪くされた方がいらっしゃいましたら
お気兼ねなくおっしゃってください。
すぐに訂正・削除いたします。

山崎青樹様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

合掌

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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