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tezomeya日記

しかし、お酒って旨いです

立て続けにおいしいお酒をいただけたので、
その自慢話(笑)を少々。

まずは先週。

サラリーマン時代からお世話になってるデザイナーの岩切恵実さんが
宮古島のアトリエから遠路はるばるイベントで京都にいらしてて、
久しぶりにご飯食べに行こうってことで、
番頭と3人で「こなから」っていうお店に。

ここは、番頭が以前事前調査無しに行って、感動しまくってきたお店。
日本酒がすごいらしい。
お酒が「すごい」という意味がよくわからんが、
とにかく行ってみた。

料理は既にお任せでお願いしている。
まずはビールを飲む。

で、その後のお酒は、、、と、日本酒の瓶が並んでる冷蔵庫を
見てみると、銘柄を全然知らないアタシは
いつもの通り見たことのないラベルがずらり。

で、お店のお兄さん(お兄さんとオジサンのあいだ位の人)に
適当に頼んでみようかなぁと頼もうとすると、

お兄さん、杯をトン、と僕の前において、
冷蔵庫から選んできた酒瓶を取り出して
勝手に注ぎだした。

え?

そして、隣の岩切さんにも、更に隣の番頭にも
お酒がトントン注がれていく。
で、僕らの前にはそれぞれ違う瓶が。

「まず1杯目は突き出しとこの後の刺身に合うお酒を
用意してみました」

・・・え?
お料理だけぢゃなくて、お酒もお任せで出てきちゃうってこと?

向こうの番頭を見ると、いぢわるそうにニヤニヤしてる。
ヤツは一度来てるからこのシステムを知っているわけだ。
なるほど、すごい、というのはこのことか?

で、ナミナミと注がれている杯、動かせなさそうなので
口を持っていてずずっと少し飲んでみた。

これが旨かったんですよ。

お米の香りと味がしっかりしてて、アルコールの“クンッ”って感じと甘みが
ちゃんとある、大好きな日本酒でした。

これ。

お兄さんの説明を聞いたら、有名な杜氏のお酒らしい。
全然知らない酒蔵だったけど。

で、岩切さんと番頭に出てるお酒は同じ酒蔵の違うタイプのお酒。
それぞれすすらせてもらったけど、自分にくれたやつが一番好きだった。

しかし、なんで初めての客それぞれに銘柄違うお酒が出せるの?って
お兄さんに聞いたら

「うーん、雰囲気ですかね【^^】」

すげぇな。
まぐれかもしれないけどとりあえず1杯目はズバリストライクでした。

で、刺身を全部頂いて1杯目が空くと、
するりと2杯目が出てきた。

お兄さんの説明は、端麗辛口系のお酒です、とのこと。

あぁボクそういうタイプのお酒あんまり好きじゃないんですよねなんて
偉そうに言いながら、でもお兄さんがニコニコしながら

「まぁ一口飲んでみてください」
っていうから飲んでみると、確かにこれまで飲んだ辛口のお酒とは
全然違う。お米系の芳醇さはないんだけど、アミノ酸的うまみがふわっとするお酒。

へぇ。こんなお酒もあるんだ。でもやっぱり好みじゃないけどなんて
偉そうに言ってるとお兄さんが
「次のこのお料理にあわせてお出ししましたので」
といってやっぱりニコニコしながら持ってきたのが、

毛ガニ!

あぁ、大好物じゃないですかぁぁぁ!

で、ガツガツ食べて合間に例のお酒を口に含むと、びっくり!!

うまいんだなぁ、これが。

毛ガニの甘みがお酒で引き立つし、お酒のうまみがカニの甘みで更においしい。

なんじゃこりゃ?

って感じ。

すごいぞ、このお店。

この時点でもうだいぶコーフンしてました。アタシ。

そしてその後は酢の物と肴の盛り合わせ(チーズとうるか)が出て、
これには大好きな上原酒造の不老泉のよくわからんラベルのやつ。

これはとても上品な癖のないお酒でした。
なんせ臭いチーズやうるかと呑むんだからね。
とてもグーなマッチングでした。

そして、最後の仕上げはそうめんらしいのだが、その前に

「では本日最後のお酒を・・・」
なんてごそごそお酒をまた出しはじめる。

え?もうこの後飲んじゃいけないの?
呑む分量までおまかせってことか(笑)。

で、出てきたのがこれ。

神亀。昔呑んだことがあるような。でも覚えてない。
だけど、ラベルがかなりあやしい。

よく見ると 「清酒2級」の文字が!

ってことは・・・。

「そうなんですよ。これ、級別制度が残っていた平成4年以前のお酒なんです。
そしてその前に5年古酒なので、樽で5年、瓶で16年以上のお酒なんです」
って、またニコニコしながら。

うわ。すげぇ。
だからラベルこんなにぼろぼろなんだ。

どうもこなからさん最後の1本らしい。

おそるおそる呑んでみた。

がぅ+れt派fb間*dsmtぱ:ouj%jg!

なにこれ!?
ちょっとね、あぶなっかしい味!

単純においしいっていえない、すごい酒。
でも旨いっ!

古酒はよらむさんのところで
もらうとっても好きなヤツがいくつかあるんだけど、
そのどれとも違う。

完成しつくされた古酒とは違う、あやうい香りと味。
それ以上は味オンチのアタシにはうまい説明がでてきません。

とにかく言える事は

「すごいです、この酒!」

だった。

すごいぞ、この酒。
更にすごいぞ、ここの酒のチョイス!

すごいです、こなからさん!!

そして、このお酒を頂きながらそうめんを食べましたとさ。

食事とお酒が終わった頃には、おいしかった満足感だけじゃなくて
何かを成し遂げたときの達成感もありました。

だって、お料理とお酒の流れがホント美しかったんだもの。

今日、自分でオーダーしたのは一杯目のビールだけ。
それ以降は全部店主さんのお任せ。

後で番頭に聞いたら、彼女がはじめて来た時は
一杯目のビールでさえ
「ビールよりも一杯目に合う日本酒があるんですけど」
と柔和にさえぎられたらしい(笑)。

しかもお酒は全員それぞれ常に違うものだった。

3人とも4杯ずつのんだから12本の違う酒を、お客さんに
あわせて出したわけだ。

岩切さんも、番頭も、もちろんボクも全てに大満足。

すごいよ、この店。
すごいセンスだ。

お兄さん曰く
「いえ、雰囲気で、ハイ」
すばらしい。

ウチも見習わなきゃだす。

こなからさん、ありがとうございました。

・・・ってもう一軒の話もあるんだけど長すぎるのでまた今度。

旨酒旬菜こなから
http://r.tabelog.com/kyoto/A2602/A260201/26006329/

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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