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執筆終わりました!「伝統色づくり解体新書『天然染料と衣服』」

執筆終わりました!「伝統色づくり解体新書『天然染料と衣服』」

2020年から企画スタートし2021年4月より取材執筆活動スタートした新しい書籍

「伝統色づくり解体新書『天然染料と衣服』~カラー写真で理解する染めの再現」

が2022年4月1日に書店にならぶこととなりました!
Amazonのこちらのページから注文も可能です。

2019年3月に上梓いたしました「おもしろサイエンス 天然染料と科学」はおかげさまを持ちましてそこそこ多くの方にご覧いただけているご様子で、出版元の日刊工業新聞社さんから2冊目の打診をいただきましたのが2020年。前回は基本的にテキストとイラストの解説書だったために染め工程の詳しいお話ができませんでした。2冊めはぜひ染め方解説をしたいとご相談したところ全ページカラーで写真使用OKとなり、喜んでお受けした企画でございます。

とてもセンスの良い編集担当さんとデザイナーさんの素晴らしいお仕事のおかげで表紙やレイアウトなどとても素晴らしい仕上がりとなったと思っています。

この書籍では具体的に以下の色や染め方に関しての解説をしております。

ニホンアカネで染める奈良時代の赤

セイヨウアカネで染めるトルコ赤

コチニールで染める猩々緋

天然発酵建の甕で染める

藍の生葉染めによる奈良時代の縹色

中国少数民族の布「亮布(リャンプー)」の染め

●アカニシで染める貝紫

●櫨蘇芳で染める黄櫨染

ムラサキで染める紫

カンボジアの超絶テクニック絣ピダン

ベニバナで染める濃紅

●同じくベニバナから作られる笹紅色の口紅

ヤマモモで染める憲法染

ログウッドで染める西洋の黒

コブナグサで染める西洋の緑

これらについてそれぞれ1単元を割き、計15単元で解説しております。解説はどの単元もすべて前半は今に残る素晴らしい作品の紹介、そして後半にtezomeyaやその分野のご専門の工房で行った染め作業工程の紹介、となっています。
前半の作品解説では博物館さんにご協力を賜り実際に収蔵品を見せて頂きました。ご協力をいただいた収蔵先さんは以下の通りです(敬称略、書籍に掲載順)。

京都服飾文化研究財団

共立女子大学博物館

東京家政大学博物館

宇佐神宮

福岡市美術館

東京国立博物館

更に、天然染料による染め作業をするにあたりとても重要な材料である 泥藍烏梅紅餅についても、作り手さんに多大なるご協力をいただき製造方法を紹介させていただき紹介しました。

私の備忘録的な資料としても使えるようなテキストにしたいと思っていたところもありましたので、巻末にも簡単にではありますが用語解説や参考資料を掲示しております。ですがカタい話が網羅されているわけでは全くありません。大伴家持の恋バナや、レゲエの神様ボブ・マーリーなどとっつきやすい話題もあちらこちらにちりばめさせていただきました。

そしてそして今回はなんとあの山崎和樹様からの過分なる推薦文もいただいてしまいました(実は私からお願いしてしまったのですが笑)!手前味噌で申し訳ないのですが、なかなかの濃縮味な内容になっていると思います。天然染料の染め方のみならず、天然染料に関わる歴史やトリビアネタなど、前回の「天然染料の科学」よりも掘り下げた話をさせていただいております。ぜひ一度お手に取っていただければ嬉しいです!

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