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tezomeya日記

『“ラグジュアリー” ファッションの欲望』展に

行ってきた。
11日から近代美術館でスタートのコレクション。

伝あってオープニングレセプションに参加できたので、
ちょっとおめかしして。っていっても、手染メ屋アイテムだが。
ちなみに番頭は着物。いいな、女の人って。

KCI(京都服飾文化研究財団)さんの展示会は何度も行っているが、いっつもびっくりする。

なにせ、古典時代のドレスの保存状態とかがものすごくいいんです。はい。

ほら、日本に住んでると西欧の昔の服ってあんまり見る機会ってないでしょ?
でも、あちらの国でも1856年までは当然の事ながら全て天然染料で染めているわけで、
中世のドレスなんかはもうよだれものだったりするわけですよ、それだけで。
ちゃぁんとキレイに緑とか残ってるし。

今回は装飾品にフォーカスした展示で、今このエコの時代にあえてぜいたく品を
考えてみよう、というモチーフだそうです。

で、すごかったよ。正直言って「しゅみわるぅぅ」ってのもあったけど、
そこはほれ、豪奢を競う時代の服や装飾品はそのカネのかかりようがひとつの
価値基準だったわけで、ね。

16世紀から現代まで、いろいろなドレスと装飾品があったんだけど、
中でもびっくりしたのが、これ。

わかるかな・・、ちゃちい携帯の写真で。

これ、タマムシの羽です。

きれいなきれいなタマムシの羽をたくさんたくさんくっつけてる。
地は絹の平織りっぽかった。全面タマムシ刺繍で、姉妹のペア用に
作られたらしい。2点ともとっても状態グッド。

きれいだったよ、これ、ほんと。タマムシにそのドレスの存在感を
全て託すためにか、スタイルや生地なんかは全部シンプル。
ハデハデだったけど、個人的にはとっても趣味いいと思いました。

ただ、資料に書いてたけど、姉妹ペアドレス用に使用してるタマムシなんと5000匹!
大量虐殺だっ! こんなことするから天然記念物になっちゃうんだよぉ!!

やっぱ、趣味悪いか・・、別の意味で。

19世紀のインド産。もちろんイギリスのお金持ち用。
当時既にインドは大英帝国に不当な労働対価を搾取されてたはずだから。
そういう時代だったんですね、はい。

いや、でもホントいいもん見せてもらいました。

それと面白かったのが川久保玲の部屋。

服の平置き状態の写真と、実際にマネキンにその服を着せているのを
ついにした展示。
これまでギャルソンのコレクションで出した作品の中からの抜粋が
11点並んでたんだけど、おもろかった、これ。

たとえばこんなのが、

こんなドレスなんですよ。

もうね、おかしいんだけど(わらうほうじゃなくてフシギなほう)素敵なドレスなんでございますよ。

この人どんな頭してるんだろ。なんでこんなパターン思いつくんだろ。

作品の中には、
生地に穴が開いててそこを生地が通ってて、それがフシギなドレープになったり、

トワル(パターンとシルエットを確認するためにダミーの服を作るための代用生地)を20枚(!)重ねて直線裁断で作ってたりとか、

多分、フシギな幾何学構造的感覚をもちあわせてるんだよ、この人。

それとも、トポロジーとかを真剣に勉強してたりするのかもしれない。

とにかく、フシギな部屋でした。

それとか、あとはマルタンマルジェラのオタクに手作りな装飾服コーナーも
楽しかったです。

だらだらっと見て、全部でだいたい30分くらいだったかな。うん。

で、その後は1Fに降りてタダワインとタダごはんをいただきました。

そこでヒメノさん発見。

いつもの通りぐだぐだと飲み食いスタートです。
パーティーなのにこの人もだいぶふざけた格好だ。
よかった。おれもだったし。
でも、よくみてみたらすごいTシャツだった。
詳細は割愛しますが。

どーでもいい話でもりあがるヒメノさんと番頭の図。

いやいや、面白かったし、おいしかったし、KCIさん、ありがとうございましたm(__)m。

で、その後ヒメノさんと3人で近くの居酒屋でもう一服。
限りなく立ち飲み居酒屋に近いうるさく楽しいトコでした。

そこでいただいた絶品一つ紹介。

“うるか”です。

知ってる?
オレしらなった。あゆの内臓の浅漬けな塩辛なんだって。
これ、ものすごい美味しかったよ。

酒盗とちがって、少しさわやかな香りがするの。
で、元気な雰囲気にキビシィ。漬かりが若いからだね、これ。
そこも今の季節っぽくていい。グー。

ビール飲んでたんだけど、これ一口食べたのち速やかに日本酒に切り替えたのは言うまでもない。

いやいや、質の高いコレクションを見た後に旨い酒と肴、そしておもろい話、最高の贅沢ですな。

ラグジュアリー展だけにお後がよろしいようで・・・。

チャンチャンチャンチャンチャカチャンチャン・・・

『“ラグジュアリー”ファッションの欲望』展の詳細はこちら
http://www.kci.or.jp/exhibitions/luxury/

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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