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tezomeya日記

トーキョー その1

日曜日に日帰りで東京に行ってきた。

三ヶ月ぶりの東京。今回は全然仕事とは関係なく、趣味で。
しかも、番頭と子供は家に残して。
きわめて風当たりの強い上京だったわけだが。

朝、バスで着いてカフェでご飯食べて先ず向かったのは
両国。いや、別に相撲めあてぢゃありません。

ここ。

江戸東京博物館。
国技館の隣にあるんだよね。

すんごい角ばった当世オサレ役所的な建物。まだ朝9時半前だったからっていうのもあるけど、
全然人がいなくて、風が吹きっさらしてて、荒涼コンクリだったけどね。

目的は、或る情報から得た着物の展示の鑑賞。
ここに貝紫で染めた糸を使った絣の着物があるという。
それを見に、だ。

しかも、その後のタイムスケジュールの関係で、
10時15分にはこの博物館を退去せねばならない。

時間と戦いながら、目的の着物を探しての観覧。

9時25分。建物の前に立ち、じわっと手に汗が・・・(笑)。

この博物館、なかなか面白い。

日本橋を建物内に復元したり、
江戸の街並みや江戸城内をかなり精巧に
モデル再現したり、
浮世絵を初めとした江戸の印刷文化を
その製法と復元で説明したり。

記録の時代と言われた江戸時代ならではの、
豊富な当代の文献を参考にした展示は
当時の風情をよく理解させてくれる。

しかもカメラ撮影OKなところ多し。
これ、ありがたいよね、ホント。

・・・なんて、ゆっくり鑑賞している暇はない。
紫の着物は、と・・・。

と、これが、ない、のである。
係りの人に聞くと要領を得ない返答。
下手に真剣に探されて時間オーバーすると
後の予定に大きな支障がでる。
ここは即断で立ち去ることにしよう。
貝紫はまた次回に、ね。
ここ入館料安いし。

早々に江戸時代コーナーを後にし、
そのほかの昭和コーナーはスピーディーに駆け足で通り抜けようと・・・、

え? こ、これはっ!?

これは、あの、こ、コンニャク爆弾!?

ご存知ですかコンニャク爆弾?
戦争末期、日本陸軍が、無謀にも遠く離れたアメリカ本土を
攻撃するために考え出した新(珍)兵器!

コンニャクの原料組織であるグルコマンナンってすごい安定したポリマーでして、
昔からコンニャク糊として、紙子(和紙で作った雨合羽)や一貫張り、そして
洗濯しても落ちない糊付け(着物なんかの)なんかに使われてたんですよ。

いろいろな物資が底をついていたあの時代に、
女子高生の学徒勤労動員に雑草同然の植物で紙を漉かせ、それで紙風船を作り、
そして雨にぬれても大丈夫なようにコンニャク糊を塗って下に爆弾吊り下げて、
千葉や宮城県の海岸から偏西風に乗せて(!)アメリカ大陸まで飛ばしたという、
あの伝説の兵器「ふ号兵器」!!

昔読んだ本では、実際にアメリカ大陸まで飛んで何人か死んだ、っていう
逸話(?)が載ってたんだけど、実物なんて見たことなかった。

こ、こんなところにあろうとは!!

で、ついつい足を止めてしまって色々みてると、
すごっ!作り方とかちゃんと書いてる!

しかも、実際に飛ばした記録なんかも残ってるんだぁ!
これ。

どうも昭和19年から20年にかけて9000個飛ばして
300個くらいは実際に大陸まで行って、色々なところに落ちたらしい。

山林火災なんかも起こしてたらしいよ。
人が死んだかどうかは書いてなかったけど。

す、すごいな、こんにゃく。
っていうか、陸軍。

戦争って、本当に人を極限まで追い立てるんだね。
そうでもしなきゃ、こんな爆弾考え付かないよ。
確率悪いし手間かかるし。

あらためて、戦争の異常さを認識したひと時だった。

・・・と、こうしちゃいられない。
感傷に浸る間もなく、博物館を後に大江戸線に飛び乗って
上野御徒町へ。

ここで、番頭から指令を受けているお店へ駆け込んだ。
『有職組紐 道明』。

今回の東京見物の目的その2は、道明本店で帯締めをゲット! である。

急ぎすぎてて写真とってないけど、お茶と干菓子が美味しい(ってそれかよ)
とても落ち着いたお店でした。
蘇芳色系統の一点もの色無地帯締めをゲットし、足早に次の目的地へ。
道明さん、ありがとうございました。また来ますね。

道明さんを出て京成上野駅まで走って、特急に飛び乗る。
いや、本当に飛び乗ったよ、これ。

次なる目的地は京成佐倉。
そう、あの、川村記念美術館である。

なんとかして美術館に13時までに到着せねば!!

京成線にのること1時間強。
京成佐倉で降りてそこから直行便バスで30分。
バスの中で、約束してた木佐さんと落ち合う。

そして、やっとたどり着きました。三ヶ月ぶりの川村美術館。
よぉ、久しぶりだなって清水九兵衛の朱甲面が言ってるみたい、と勝手に妄想。

前回はじめてきたときは雨だったけど、今日はピーカン。
すっぱらしく気持ちいい空間です。ここ、ホント。

・・と、見るとやっぱり並んでる並んでる。

今回の上京の最大の目的はここ。
2月からここで開催されてるロスコ展。
しかも、今日はあの茂木健一郎と美術館のキュレーターの対談イベントがある。
そのチケットが午後1時から早い者勝ちで100名様なのだ。

これに間に合うために朝からずっと頑張ってたわけです、はい。

だいぶならんでるなぁ・・。だいじょうぶかなぁ・・。と、
列に並んでる中に見た顔を発見っ!!
去年の紅花ツアーに参加くださった古舘さんではありませんぁぁ!!

聞けば、古舘さんとってもご近所に御住いとのこと。この美術館にも車でちょくちょく来るんだって。いいなぁ。ここにちょくちょくこれるって。

偶然の再会ってやつですね。何か運命的なもん感じないですか、などと
若い女子を相手におぢさん勝手に盛り上がってしまい、ついつい写真をパチリ。

あ、いえ、もちろん木佐さんも、ハイ【^^】。

そして、はらはらどきどきしながらチケット配布時間がやってきた。

だいじょうぶかな、大丈夫かな・・。
ちょっと前に並んでる古舘さんが、え?94番?
そこからかぞえて、97、98、99・・・、
え?おれたち100番!?

いやこれホントですよ。
実は同行の木佐さんがその100番でしたけど。
すごっ!!

でも、実はたくさん並んでたので定員を120人にしたそうですけど^_^;。

なんて、どうでもいいことに嬉しがりながら、いざ美術館内へ。
17時半からの茂木さんのクロストークもさることながら
まずはなんていったってロスコだ。
これ、何年か越しでずっと目にするの待ってたんだから。

はらはらどきどきわくわくしながら再訪の展示場に足を運ぶのであった・・・・。

(続く)

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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