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日食とSPring8見学! その2

さてさて、臨時休業を頂いた22日の午後は、
西はりま天文台から車で30分のSPring8へ!

スプリング8。日本が世界に誇る大型放射光施設です。

一周約1.4kmのリングの中で電子をぐるぐる回して、
そのお余りで出てくるとっても強いX線を使って
小さい小さいものを見ちゃおう、っていう、まぁ、言ってみたら
電子顕微鏡のバケモノみたいなものかな。

世界に何個かこの電子顕微鏡のお化けってあるらしいんだけど、
X線の輝度は世界一。
だから、スプリング8じゃないと見えないものがあるから
国内だけじゃなくて世界の研究者たちが訪れる場所だそう。

なんか、スプリング8って良く知られてないけど
すごいとこなんだよ、ホント。
番頭なんかは
「え、なんかの部品工場?」
とかすんごい失礼なこと最初言ってたもんな。
スプリング作ってる工場じゃないよ。ひどいな・・・。

ちなみにSPring8の名前の由来ですが、
アルファベットはSuper Photon(光子」 ring の略で
最後の8は、出力電子ボルトが8ギガeVだからだそうです。

くれぐれもバネのことじゃないから、ね。

で、舟越さんのご主人がここの研究者で、
前から「一度見学したいですっ!」
ってわがまま言ってたら、本当に時間を作ってくれて、
家族でのこのこ厚かましくもお邪魔したわけ。

舟越さん自身はポラリティセラピストで
手染メ屋の9月の手習い講座の先生です!
詳しくはこちらの番頭のブログをどうぞ。

到着してまずは通常の見学コースに。
敷地がむちゃくちゃ広い。

こんなもんじゃないよ。実際は。
上から見た景観図がこんな感じ。

甲子園が60個入るらしい。まぁお決まりの尺度ではあるが
60個ってすごいよな。
顕微鏡って言っても、何せバケモノだからね。

1.4kmの中を電子が光速の99.9999・・%の速さ、
要はほぼ光と同じ速さでぐるぐる回ってて、その周のいろんな
ところからX線が出てきて、そのX線を使って小さいものが
見れるらしい。スプリング8のすごいところは、そのX線が
むちゃくちゃ明るいらしくて、普通の医療用レントゲンの10億倍だって!!

普通では見ることのできない分子の構造や原子配列なんかも
立体的に見ることができるらしく、いろんな研究機関はもちろん
トヨタやソニーや資生堂なんかもここでナノテクノロジーの
研究をしてるんだって。

有名なところでは、和歌山カレー事件のヒ素の同定をたしか
ここでやってたよね。
あと、ボクは知らないけど「神様のパズル」って映画の
撮影も行われたらしい。

一通りのスプリング8の説明ビデオや見学担当の方の説明が
終わると、いよいよ、実験施設の中に!

普通はこの見学担当の人のお話で終わりなんだけど、
今回は舟越さんのご主人の計らいで、実際に
実験施設の中にいけることになった!

で、実験棟に行くと、子供たちがおおはしゃぎ!

「うわぁ、ウルトラマンティガとかの基地みたい!」
・・たしかに、そういうデザインだな。中は。

ほら、こんな感じの吹き抜けがあったり、

渡り廊下がこんな感じだったり。

実際にロケにも使われてたのかもしれないけど、
無機質な殺風景さといつの時代にも近未来的に見えるような
立体デザインがそう見えるんかな。

彼らはもうすっかりウルトラマンモード。
建物の陰に隠れては、さささ、っと小走りで
次の物陰に移動。敵の基地に入っているがごとくだ。

小学校2年の次男はともかく、6年の長男もまだ、そうなのね。

で、舟越さんのご主人と実験施設の前で落ち合う。
放射線被爆チェッカーを渡された。
「一応、規則ですので。全然大丈夫ですけどね」
・・・でも、一応身が引き締まる想いだ。

昔大学にいた頃、放射線被爆の致死量実験というのが
あって、ラットを使って放射線がどれだけ当たったら
死ぬか、という、ものすごい残酷な授業があったのを思い出した。

あの時もこんなの付けて実験してたな。

あれはひどかった・・。
合掌。

話は戻って、いざ実験施設に潜入。

入った途端、僕ら家族はみな

「うわぁぁぁぁぁ!」

と歓声を上げた。
こんな感じ。

天井高い!で、むちゃくちゃおおきい!!
よく見ると壁がアールになってるでしょ。このアールで一周ぐるっとなってるわけ。
ランニングとかしてる人いないのかな。
研究者の方たちは自転車で移動してました(笑)。

で、左に見える大きな壁の向こうにリングがあるらしくて、
その中を電子がひゅんひゅん通ってるってわけ。
1.4kmのリングの中に200個以上の電子のカタマリが居て、
そいつらが通るたびにX線が出てくる。
で、そのX線を捕まえて構造を調べたい試料にあてて観察する、
というわけです。

すんごいなぁ、おおきいなぁ。

案内してくれた舟越さんのご主人は地球科学がご専門。

地球の内部の構造を調べるのが主な研究内容だそうです。

地球の内部っていっても、そんな、数キロの深さじゃないよ。
何千kmも深いところがどうなってるか、ってのを
物理的に探ろうとしてるわけ。

そんなところ当然いけないじゃないですか。
だから、地中と同じ環境を作って、そんな環境だとどんなモノが出来てしまうのかを
シミュレーションして、テストで出来上がったものをスプリング8で観察する、
ということみたいです。

あのね、地下ってものすごい圧力らしいの。

100万気圧とからしい。

もう、全然わからないくらいすごいんだけど、
いろんな金属とか炭素とかにそんな圧力をかけてみるんだって。

これが、そのものすごい圧力かけられる機械。

70万気圧くらいまでかけられるらしい。
それでも深さ2000kmらしい。まだ地球中心までのの3分の1かぁ。

こんなに気圧かけると、ご存知かもだけど炭素がダイヤモンドになる。
そして、こんな実験をやっていると、ダイヤモンドの中でも更に硬い
特別なダイヤモンドが出来たりするらしくて、そういった物質科学的な
ところで企業さんとかと一緒に新たな研究するらしい。

おもしろそう!

舟越さんのご主人、他にも色んなことを教えてくれたんだけど、
だいぶ専門的な話もあったりして、子供はちょっと引き気味に・・。
そしたら、突然「ガンダム知ってる!?」なんていってくれて
実験室の片隅からガンプラを持ってきてくれた。

他の研究員さんが作ったものらしい。

こういうところで研究してる人って、やっぱガンダムとかSFとか
アニメとか好きなんだな。
ホワイトボードにはエヴァンゲリオン初号機の落書きがあったし(笑)。

そんなこんなで、とってもアカデミックな午後をすごしましたとさ。

最後は舟越夫妻とユウヤ君とうちの家族でパチリ。

「ここで働いてる人ってみんな理科が好きな人たちなのかな」
と長男。

「そうそう、すんごい理科好きだったんだよ、みんな。
でね、このスプリング8や西はりま天文台で仕事が出来るって
言うのは理科好きの人たちのみんなのあこがれのひとつなんだよ。」

「ふぅぅぅん・・・」

君が将来もし万が一こーゆーとこで仕事するようになったら
また俺を連れてきてくれ!たのむよ!!

君たちが万が一将来ここで仕事をすることになったときのために
父は大切にこの写真を取っておこう。と思う。

舟越ご夫妻、本当にありがとうございました!!
また手染メ屋にも遊びに来てね。

で、9月のイベントもよろしくね!

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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